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全国最大の日雇い労働者の寄せ場-釜ヶ崎での労働組合活動の報告をします。


by kamanichirou
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釜ヶ崎 地区内図

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# by kamanichirou | 2009-12-26 18:09
越冬闘争タイムスケジュール

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# by kamanichirou | 2009-12-26 17:56

越冬スケジュール

第40回釜ヶ崎越冬闘争のスケジュールです

越冬スケジュール_c0212365_12555554.jpg
# by kamanichirou | 2009-12-26 17:02

第40回釜ヶ崎越冬闘争

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第40回釜ヶ崎越冬闘争基調報告

 厳しい冬の釜ヶ崎で「一人の餓死・凍死者も出すな」を合言葉に開始された越冬闘争も早いもので実に40回目の節目の年を迎えている。
 昨秋の金融危機に始まった全世界を覆う構造不況は百年に一度というに及ばず、時代として、ひとつの歴史的時代を形成し始めている。企業倒産、生産の萎縮、派遣切り、正社員のリストラ等々と、極端なまでの社会システムの崩壊と縮小をもたらした。これは資本主義の本質であり、それを市場原理主義、新自由主義と規定付けたに過ぎない。この市場原理主義‐新自由主義は、弱肉強食のむき出しの資本主義への回帰に他ならない。その最も大きな悲惨さは、働く者から、その労働の対価を奪い取り、失業・生活崩壊・未来の破壊・希望の喪失という、人間の生存を脅かすに至った点である。
この金融危機は一瞬にして全世界を不況の渦に巻き込んだ。新自由主義とグローバリゼーションの時代の持つ脅威は、その本質を労働者に失業として襲いかかった。過剰消費と金融の一極集中、その本家アメリカが、失業率10%を突破し、GMを始めとしての大型基幹産業が倒産し、その社会システムの大幅な縮小破綻に直面している。
 昨秋以降、麻生政権は、緊急雇用対策と景気回復に実に75兆円を投入、更に選挙直前に15兆円の補正予算でもって事態の打開を図った。しかし、結果はどうだったのだろうか。8月の完全失業率の5.7%が10月 0.01%下落したに過ぎなかった。実に365万人の完全失業者と、相対貧困者層と呼ばれているその予備軍は、実に100人と言われている。国民は変革と現実の打開を求めている。
 鳩山民主連立政権の登場はその現われであり、国民の怒りの表現であった。
 しかし、先日公表された主要企業の9月中間決算によれば、今年3月以降の内部留保の増大と株主配当の増加が明らかになった。全く回復しない雇用状況下でさえも企業利益を確保する現代資本主義の有り様は、まさに労働者を賃金奴隷へと追い込んでいるといえる。
 「雇用無き景気回復」まさにこれが景気対策の次の姿と言い切っていいだろう。10月主要企業の設備投資は全企業を通じて17%の減少となっている。雇用の受け皿は作らないということであり、日経連はアッサリと「雇用確保は努力目標」と言い切っている。

 われわれの反失業の闘いも大きな転換点を迎えている。この一年、多くの派遣労働者が路頭に迷い、正規社員が明日のわが身に危機感を抱くようになって、野宿をせざるを得ない人々が、労働者の失業した姿であり、決して「怠け者の成れの果て」ではない、自公政権、官僚、経営者団体(資本家ども)が口をそろえて宣伝してきた「自己責任論」が嘘っぱちであることが誰の目にも明らかとなった。分断の壁を打ち破り、多くの労働者と団結できる素地が整ったのだ。
 第40回釜ヶ崎越冬闘争を、今こそ「安心して働き生活できる釜ヶ崎を」作り上げる転回の年としよう。
すでに述べたように、仕事をよこせ、仕事をさせろ、の多くの人々の声と思いとは無関係に、その受け皿たる主要企業は「雇用」を見限っている。
 景気循環が現代資本主義の法則と言い切ったのが古典派経済学者であるなら、今の時代をなんと表現するのであろう。景気の変動に対応しての労働人口を増減させる、景気の調整弁が、ここ釜ヶ崎であった。しかし、今それは派遣労働という雇用形態をもってして労働人口の実に1/3を調整弁と化してしまったのである。
昨秋以降釜ヶ崎はこの時代をあらわに表現してきた。「仕事なきセンター」は日常化し、求人は昨年の半分以下となって、アブレ(失業)地獄を出現させている。昨年の派遣村での湯浅氏が表現した「スベリ台社会」ではなく、ここ釜ヶ崎では失業=野宿の直下型社会が出現しているといえよう。
 この2年間で、夜間緊急避難所(通称シェルター)の宿泊者はなんと50万人に達している。
 釜ヶ崎は常にその時代の負の側面を強制されてきた。
 西成区では生活保護でしのぐ人々はこの一年で8000人以上増加している。釜では4人に1人が生活保護受給、しかも、若年から高齢に至る全世代を通じての受給であった。現実になんら追いつかぬ社会保障、現実に何ら対応できない労働政策、現実にわずかでさえも希望を持たせられぬ施策設計=行政の崩壊。
旧来の社会システム、雇用・教育・高齢者・就労をめぐる社会保障制度、そして労働のあり方、それら全てが機能不全に陥っているといえよう。

 しかしこれは単なる時代の特徴ではない。新自由主義は、個人に対して潜在能力の発揮、自己能力の開発を求めた。それは会社に依拠せず自立した労働者として再チャレンジ精神を持つこと(再チャレンジ政策)として、小泉‐安倍政権下での労働政策であった。国は派遣事業法をもって、企業に労働を奪う権利‐失業させる自由を与え、そして野宿の自由を強制してきたのである。
 人間は社会関係の中を生きている。自己価値を社会から認められることなく、社会の中で生きてはゆけない。労働を奪うこと、それはこうした人間的存在の価値を奪うことでもあるのだ。
 
 貧困問題の解決は単なる「保護」「ほどこし」ではなく、雇用(=労働)を通じて、人間存在の価値を奪い返すことである。それなくして、貧困の悲惨さの統計学や表層的分析では何ら時代は変えられないであろう。

 奪われた労働を奪い直すこと、機能不全に陥った旧い社会システムを新しく労働者・市民の手によって創り出していくこと。それが今日問われている緊急の課題である。

釜ヶ崎2009年の闘いの軌跡
 前述した通り釜ヶ崎の2009年は、前代未聞の失業、アブレ地獄であった。仕事をしたくとも仕事がない。そうした中で緊急雇用対策として大阪府、大阪市に、この地に緊急といえども年間1500名程度の仕事をださせたことは一定(いってい)評価(ひょうか)しうることである。しかし、それは何よりも3月4月の第一波、第二波の大衆的要求行動の結果であることは明らかだ。
 昨秋よりの失業、アブレと野宿の常態化の中で我々は、一方で、不当な基準を緩和し生活保護による緊急対策の実施と、就労・仕事をふやすことを主張し闘ってきた。釜ヶ崎からの大衆行動は「このまま野垂れ死にしてたまるか」「行政は責任を取れ」といった熱い力として伝えられた。
 5月1日第40回釜メーデーには、釜日労、反失連の部隊は堂々180名で決起した。のぼり旗と赤旗を林立させ、中之島メーデーに合流し、「闘うメーデー」の伝統を守った。これは全国的な反貧困反失業闘争の先頭に釜ヶ崎労働者が立ち上がるという宣言に他ならない。
 また、こうした闘いの熱いうねりは8月の第38回釜ヶ崎夏祭りの盛り沢山なイベントと昨年を上回る参加人員、盛況さへと引き継がれていったのである。
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 一方、定額給付金と総選挙を焦点に、さまざまな運動体で住民登録問題をめぐる取り組みがなされた。
麻生-自民党が支持票欲しさに有権者を騙そうと、最後の悪あがきで三兆円弱の税金をつぎ込み「全国民へ」とばら撒いた定額給付金は、97.6%の国民が受給したことになっているが、まさに彼らの思惑通りに「有権者」のみが対象であり、本当に必要とされる失業により野宿を強いられている者にわたることはなかった。大阪でも14億円が、全国では約190億円が国庫に返納されることとなった。大阪市は再三の釜ヶ崎労働者、支援団体の要請にもかかわらず、NPO釜ヶ崎、ふるさとの家、釜ヶ崎解放会館での職権消除‐登録取り上げの責任も取らず、住民登録のできない労働者に対する措置を講じることなくその支給を打ちきった。
 他方、選挙権をめぐる問題では、大阪市は、住基法という後から官僚が作った法律が、現実の労働者の生活実態に即していないことを棚に上げ、憲法上保障された権利‐選挙権に優先させるという暴挙を働いた。憲法よりも住基法という手続法を優先させ選挙権を奪ったのだ。そして、大阪地裁はあえて憲法判断を避け、失業‐野宿者を切り捨てた。

 こうした釜ヶ崎労働者をめぐる情勢の中で、釜ヶ崎的枠組みに固執することだけでは闘いの未来はなく、全釜ヶ崎的団結とともに全国政治‐国政をも見据え、正規‐非正規を貫く労働者の団結を創り出す運動の必要性が以前にもまして明らかになった。今、釜ヶ崎では一部の運動破壊者を除いて、それぞれの運動を基礎に、そうした試みが進められてきている。

 今年の夏は歴史的にはひとつの転換期を指し示すものとも言えた。
8月30日の衆議院選で、自公政権は歴史的大敗を喫した。国民の怒り、変革を求める声は自民党の永い政権下で肥え太ってきた55年体制とそのシステムが時代の老廃物と化していることを明らかにした。
 時代は動き始めている。変革か、形を変えた現状維持か、闘う側の力量が問われてきたのだ。秋の闘いはまさにその試金石といえた。反失連・釜日労は、9月関西新空港反対闘争、滋賀県あいば野での日米合同軍事演習阻止、そして 10.12大阪、10.18 京都での反戦反失業の闘い、更に在日外国人を嫌悪し、差別・排外主義による国民統合と戦争体制作りをもくろむ新手の市民運動‐「在日外国人の特件を許さない市民の会」との実に5度に及ぶ抗議糾弾あるいは防衛闘争を闘い抜いてきた。

 今、「国民の生活第一」をメインスローガンとした鳩山連立政権の動向は、二万人を超える沖縄県民の米軍基地県外移設を求める県民大会とその決議、それに連なる米軍再編と日米軍事一体化に反対する反戦・反失業の闘いの前進、そして米国の直接的恫喝と日本経済界の圧力との挟間で全く予断を許さない状態になっている。時代は「雇用なき景気回復」、デフレ下での低賃金の固定化が、失業=野宿の固定化と軌を一つにして始まっている。闘う側の力で鳩山連立政権をして時代に逆行させぬために、大きな民衆の団結が今こそ問われている。秋の一連の闘いは全てその布陣であったといえよう。

 2009年が終わろうとしている。日本の未来は、日本の民衆の未来は、釜ヶ崎労働者の未来は、全て闘う仲間の団結にかかっているといっても過言ではない。 
11/8、21,000人の沖縄県民の決起は、全国の闘う仲間に勇気を与えている。われわれ釜ヶ崎の労働者の 未来は、日本の労働者・市民の未来は、闘う仲間たちの団結の中にしか見出せない。団結こそが唯一、我々「弱者」の武器である。「連帯を求めて、孤立を恐れず」に闘ってきた我々であるが、今「連帯を求めて、更に連帯を求める」。釜ヶ崎の地から未来へ向けた闘いの2010年を作り出そう。
# by kamanichirou | 2009-12-24 02:03

第40回釜ヶ崎越冬闘争

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越冬スローガン

越冬闘争を闘うぞ! 仲間内から餓死・凍死者を出さないぞ!

野宿をさせるな! 仕事をよこせ!

南港臨泊の年齢制限、期間短縮をするな!
緊急雇用対策から特掃の週3日を実現しろ!
年齢制限のない仕事を創れ!
仕事ができる生保受給者に仕事と職業訓練を出せ!

社会的就労事業を創れ! 社会的就労を担う社会的企業を育成しろ!

国の責任で失業・野宿を解決しろ!

米軍「思いやり予算」より仕事をよこせ!
アメリカに追随する戦争国家づくり反対! 日米軍事一体化を許さないぞ!

鳩山連立政権は労働者の声を聞け! 沖縄県民の声を聞け!
釜ヶ崎労働者の声を聞け!

正規‐非正規つらぬく団結を創るぞ!
全国の労働者・市民と連帯して闘うぞ!
全世界の労働者・人民と連帯して闘うぞ!

40回目の越冬闘争に勝利するぞ!
# by kamanichirou | 2009-12-24 01:50