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全国最大の日雇い労働者の寄せ場-釜ヶ崎での労働組合活動の報告をします。


by kamanichirou
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10・12大阪 反戦・反基地 集会 釜日労アピール

10・12大阪 反戦・反基地 集会 釜日労アピール

戦争よりも仕事を! 基地よりも生活を!!

日本の軍事予算5兆円! 在日米軍への思いやり予算6000億円 !!

PAC-3ミサイルシステムの改修に1000億円 !!

在日米軍への思いやり予算の1%の予算で社会的に有益な仕事を出せば野宿をしなければならない人を無くすことが出来ます。




10・12集会に結集されたなかまのみなさん。
 私たち釜日労は、90年代バブル崩壊以降、アブレ(失業)地獄が常態化する中、急速に進められる新自由主義-グローバリズムによる日本社会の大転換に対し、反失業闘争を運動の中心に据えて闘ってきました。 

93年、「釜ヶ崎就労・生活保障制度の実現をめざす連絡会」=反失連を結成し、産業構造の転換による労働者階級の使い捨て-スクラップ化、とりわけ最下層での失業・野宿労働者への「怠け者」=「自己責任論」キャンペーンによる「野垂れ死に当然」攻撃に抗して、社会的責任を明らかにしながら、大阪城公園(=府庁前)、中之島公園(=市庁前)での野営闘争、あいりん労働センターの夜間解放闘争(屋根のある野宿場所として)を労働者自身の実力闘争、自主管理闘争として闘い抜いてきました。

 そして99年にはNPO釜ヶ崎を創り、02年に野宿問題対策の予算的根拠=ホ-ムレス自立支援法を獲得、凍死対策として夜間緊急避難所(シェルター)を、餓死対策として高齢者特別清掃事業(特掃)を闘い取り、反失業闘争の延長として、労働者自らが事業体を運営しながら、「新たな社会システムを創り、担ってゆく」そうした闘いを模索してきました。

 全国で唯一、釜ヶ崎で実現した労働者自身による仕事創りは、現在、高齢日雇の輪番労働者とNPO釜ヶ崎従業員を含めると、一日当り350名を超える就労を実現しています。

 構造的不況が深まり、官僚主導による市場原理主義的社会システムの崩壊が、昨秋以降の金融危機に端を発した不況の本格化の中で、「寄せ場の全国化」と言われるように一挙に拡大し、失業・野宿問題が「怠け者の自己責任」ではなく、資本の合理化、失業問題であることが誰の目にもはっきりと見えるようになりました。

 全国的な政治問題として浮上してきたのです。

 高度経済成長の終焉-バブル崩壊以降これまで、景気の調整弁としての、産業構造の転換に伴う失業者を受け入れてきた建設業界自体が疲弊しきり、その機能を失っている中で、新自由主義・市場原理主義路線の下、生き残りと肥大化をもくろむ資本は、派遣事業法を使って労働者を非正規化し、更に「自由」に搾取し、不況の声を聞くと同時に、景気の調整弁として寒空に放り出しました。

 こうして、高度経済成長の終焉-バブル崩壊以降、新たな社会を目指して「改革」を求め、小泉「構造改革」-自・公政権に裏切られ、更に重いくびきを課せられた労働者・人民は、前の総選挙で、官僚主導の市場原理主義に基づく自・公政権にNOを突きつけ、「生活が第一」とする民主党を中心とする連立政権に歴史的勝利を与えました。

 この「対等な日米関係」「東アジア共同体」を掲げる新政権に、アメリカはその圧力を強め、旧来の政治勢力は捲き返しを図り、官僚はその利権を維持しようと抵抗を強めることは必至であり、すでに始まっています。

 このような状況の中で、われわれは、どうせ自民党と変らない、いや憲法・防衛問題ではそれよりも酷い奴らがいる、あるいはお手並み拝見と傍観するのではなく、不断にブレる新政権に対して、闘争陣形を強め、私たちの側に引きつけていくことが何より大事です。

 55年体制下や自・公政権下とは異なる質の闘いが求められています。ただ資本や行政を糾弾し、批判し、自分の「正義」を叫ぶだけ、求めるだけでは旧来の社会システムに期待し、美化することでしかありません。

 NPO運動などをとうして、具体的な要求を実現させ、新たな社会の仕組みを創っていく試みを積み重ね、労働者自らが社会の主人公になるための、訓練をし、力を身につけ、陣地を獲得してゆくことこそが、安心して働き、生活できる未来を切り開く道となるのではないでしょうか。

 資本主義の下で創られてきた、社会のしくみ、利益第一の職業、生活スタイル、考え方の中に、私たちの未来をみることは出来ません。

 こうした闘いの前進抜きには、新たな社会システムの建設も、米軍再編を許さず、在日米軍基地を撤去させ、日米軍事一体化を阻止し、日本のアメリカへの戦争協力を阻止してゆくことも出来ないでしょう。

 「新たなしくみ」を創り出していくための闘いをさらに強めていきましょう。残念なことに、釜ヶ崎の地においても、「テントは自由の証」と野宿を固定化し、その悲惨さを売り物にしたカンパ金欲しさに外向けの活動しかしない傾向が存在していましたが、NPO、「特掃」、シェルターなどの労働者のための「新たなしくみ」作りを全く理解できず、その運動の前進と、労働者の結集に恐怖し、「新たなしくみ」潰しに躍起となっているヤカラもいます。

 釜合労-稲垣浩は、「新たなしくみ」潰しのため、「人権」を語りながら、NPOで働く労働者には「糞バエ」「番犬」などと口汚くののしり、解放同盟に所属するNPO釜ヶ崎の理事には「解放同盟は釜ヶ崎労働者を差別している」など何の根拠もないことを宣伝し、ウソ、デマ、デッチ上げで労働者を分断しようとしましたが、当然にも労働者仲間からは相手にされず、労働センターで演説をすればワンカップの空き瓶が飛ぶというほど、ますます孤立を深めています。

 こうした守旧派とのせめぎ合いにも打ち勝っていかなければなりません。

 一方、新政権の誕生と、それを実現した人民の闘いの前進に「社会主義政権の登場」と危機感を募らせ、戦争へ向けて排外主義を煽る「在特会」のような右翼が公然と登場してきています。

 「在特会」はこれまでの制服を着て黒い街宣車で登場し、市民から嫌悪を持って迎えられた街宣右翼と異なり、市民運動のスタイルで登場し、全国で活動を活発化させています。

 彼らの在日外国人参政権に反対する全国リレーデモ最終日の大阪行動は警察発表で300名と増えており、同時に、表の「市民」面とは相反し、各地で見られたように裏では旧来の右翼同様、白色テロで民主勢力に襲いかかっており、多数の負傷者が出ています。

 これらの勢力との闘いも重要になってきます。

 私たち釜日労は、釜ヶ崎において反失業闘争をさらに発展させてゆくとともに、今秋期、9・12関西新空港反対闘争、9・19あいば野現地闘争、10・10「在特会」に対する闘いを闘い抜き、本日の闘いに決起しています。



 闘うなかまのみなさん!

 反戦・反失業の闘いをともに闘い抜き、安心して働き、生活できる社会をめざして、ともに闘いましょう!



2009年10月12日

釜ヶ崎日雇労働組合

by kamanichirou | 2009-10-13 18:59